...――それは悉くわしの悲哀と寂寞とに辛(つら)い対照を造る愉悦...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...漸く寂寞の感なきを得ないやうになつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...兎にも角にも死の如き寂寞の中に物音を聞くのは珍らしい...
有島武郎 「秋」
...寂寞として墓のごとく...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...あれ聞け……寂寞(ひっそり)とした一条廓(ひとすじくるわ)の...
泉鏡花 「歌行燈」
...今は寂寞(しん)として...
泉鏡花 「婦系図」
...この深い寂寞(じやくまく)の境にあんな雪崩(なだれ)をまき起して...
高村光太郎 「智恵子抄」
...不意にあたりの寂寞を破って...
谷崎潤一郎 「少年」
...さらぬだに寂寞(せきばく)たる山中の村はいよ/\しんとして了つて...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...不自然なほどの沈黙と寂寞とがあたりを領していた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...泊せんものは寂寞の思に堪へずつぶやかむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...身を動かす度に心の中の空しい寂寞さがゆらゆらと揺(ゆら)いで...
豊島与志雄 「反抗」
...四鄰寂寞...
永井荷風 「断腸亭日乗」
......
萩原朔太郎 「短歌」
...寂寞(せきばく)として...
吉川英治 「銀河まつり」
...――後は寂寞(せきばく)とした闇の風音...
吉川英治 「剣難女難」
...この寂寞(せきばく)を破る恐ろしい現実の突発を予想することが出来ようか...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...一瞬の寂寞(せきばく)が夜をつつむ...
吉川英治 「日本名婦伝」
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