...霜の下りた家々の屋根へ...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...中空(ちゅうくう)の三日月、両側の家々、家々の窓の薔薇(ばら)の花を映した一すじの水路の水の光り、――それは皆前に見た通りである...
芥川龍之介 「少年」
...家々の軒下には夥(おびただ)しく石灰が撒きかけてある...
石川啄木 「赤痢」
...そして山麓にある家々の瓦などが...
上村松園 「余齢初旅」
...家々の屋根の甍は剥がれ...
田山録弥 「くづれた土手」
...カフヱーで勢力のある家々のこと...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...雪にぬれた家々の甍(いらか)から陽炎(かげろふ)のやうに水蒸気がゆらゆらと長閑(のどか)に立ち上つてゐた...
長與善郎 「青銅の基督」
...平野の家々の灯(ひ)はうるんで一つに見えた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...家々の道具に為込んである時計や置時計が魔法で踊らせるやうに踊り出した...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...家々は坂の上に煌(ひら)めき...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...電車・家々・店屋・人びとのいろいろの姿と声ごえ・空地・草・川・それにいろいろのものの匂い……そのころには私はまったく自由で孤独な人間になって歩いているのです...
三好十郎 「歩くこと」
...地方の家々では独り門前に限らず...
柳田國男 「歳棚に祭る神」
...家々の神ながらオシラ神とは別のようにも説かれているが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...村の家々の数が多くなるほどずつ...
柳田国男 「年中行事覚書」
...三月の家々の祭日を何といっているか...
柳田国男 「年中行事覚書」
...これによれば家々の歴史もわかり...
柳田國男 「名字の話」
...この家々の紋には御記憶があるはずです...
吉川英治 「私本太平記」
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