...互いに淫楽(いんらく)の実(み)を互い互いから奪い合いながらずるずると壊(こわ)れこんで行くのだった...
有島武郎 「或る女」
...先を争うてほとんど奪い合いの形で書いた...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...うちの女房と娘が奪い合いで読んでいますよ...
太宰治 「女の決闘」
...にぎりめし一つを奪い合いしなければ生きてゆけないようになったら...
太宰治 「たずねびと」
...菜ッ葉を奪い合い引き合い...
永井隆 「この子を残して」
...まず人間が人間の奪い合いをはじめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...目的はあの「水門口」の奪い合いだということは...
中里介山 「大菩薩峠」
...奪い合いのように消化されたことは...
野村胡堂 「楽聖物語」
...手柄の奪い合いをされてたまるものか」「…………」銅八の調子は次第に猛烈になるばかりです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「そのお栄が何んだって三人も四人も殺したんでしょう」「宇津の谷峠で奪った一万二千両の奪い合いだよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...劇しい奪い合いのために...
久生十蘭 「海豹島」
...………全種族が魚を奪い合い...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...所領の奪い合いを始めたために...
柳田國男 「名字の話」
...今は秘密の奪い合いだから...
横光利一 「微笑」
...武器のありかも分らず奪い合い...
吉川英治 「三国志」
...われがちな奪い合いだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...それからめいめいその雄鶏の奪い合いをした揚句...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...姉妹で折紙の奪い合いを始める...
若杉鳥子 「旧師の家」
便利!手書き漢字入力検索