...大瓶一本、山ではかなりの荷物になる...
石川欣一 「可愛い山」
...薬瓶(含嗽(うがい)用の大瓶)に酒を買って運ばせていた...
梅崎春生 「幻化」
...あのウイスキーの大瓶...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...彼女が好むのでブロード・ストリートのポンプから大瓶の水を運ぶのが習慣であった...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...また酒(さけ)や水(みづ)が五六升(ごろくしよう)もはひるような大瓶(おほかめ)があり...
濱田青陵 「博物館」
...ハイカラな大瓶に這入つた水クリームや...
林芙美子 「浮雲」
...あたし小瓶を大瓶にかえてきたの...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...さつき下駄屋からこつちへ何しにいらしたの?』『さつき? インキの大瓶のがなかつたから別な店に行つて見たのさ...
水野仙子 「神樂阪の半襟」
...大瓶猩々の謡に「あまたの猩々大瓶に上り...
南方熊楠 「十二支考」
...支那皇帝がこの精力的な女皇に贈ったという堆朱(ついしゅ)の大瓶(おおがめ)を眺めている間...
「赤い貨車」
...この大瓶にためて置くことを命じられていて...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...大瓶の底のほうに黄衣のすそを見るように乏しいものであったと書けば...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...そうした解剖台と、湯沸器(シンメルブッシュ)と、白い寝棺と、三通りの異様な物体の光りの反射を、四方八方から取り巻く試験管、レトルト、ビーカー、フラスコ、大瓶、小瓶、刃物等の夥(おびただ)しい陰影の行列……その間に散在する金色、銀色、白、黒の機械、器具のとりどり様々の恰好や身構え……床の上から机の端、棚の上まで犇(ひし)めき並んでいる紫、茶、乳白、無色の硝子(ガラス)鉢、又は暗褐色の陶器の壺...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...天野酒の大瓶(おおがめ)を番屋に持ちこんで...
吉川英治 「私本太平記」
...大瓶(おおがめ)の横ッ腹(ぱら)へガンと勢いよく突(つ)ッかけた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...方々の大瓶(おおがめ)に漲(は)っておけ」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...蓄蔵の大瓶(おおがめ)三個の水を...
吉川英治 「新書太閤記」
...渇(かわ)かば啜(すす)るべし、敵兵万斛(ばんこく)の血しお!)と、豪語し、その大瓶を、粉ともなれとばかり、突き砕いた上、(それ、出よ)と、城門を押し開いて、敵中へ斬り込み、必死一千の鎬(しのぎ)の火、却って八千の大軍を走らせ、死ぬべく斬って出た道を、却って、凱歌の大道として、意気揚々本国へ還って来たという――ああ、当年の瓶破柴田(かめわりしばた)の名は、そも、いまは何処に褪(あ)せ去ったか...
吉川英治 「新書太閤記」
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