...夜な夜な逢おうと云うのだから...
芥川龍之介 「貉」
...夜な夜な異様のなき声すとて大評判となり...
井上円了 「おばけの正体」
...この江戸には夜な夜な不可解なる辻斬(つじぎり)が現れて...
海野十三 「くろがね天狗」
...そのときは夜な夜な下山して...
海野十三 「地球発狂事件」
...夜な夜なコック場の硝子戸(ガラスど)の中から燈火が洩(も)れるようになった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...品子は夜な夜な、湯たんぽの温(ぬく)もりと猫の活気とでぽかぽかしている寝床の中で、あのゴロゴロ云う音を聞きながら、自分のふところの中にいる獣の耳へ口を寄せて、「お前の方がわてよりよっぽど人情があってんなあ...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...夜な夜な魘(うな)されたり...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜な夜な狼藉(ろうぜき)を働くのではないかと思う」「ともかくも...
中里介山 「大菩薩峠」
...兵馬は自分も夜な夜な出歩くことが多いことによって...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜な夜な参籠堂に物を運ぶというのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜な夜な人を斬らねば眠れなかったその人もどこへか行ってしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜な夜な長浜の町をさまようてみたところで...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの覆面の怪物の夜な夜なの出没の幻怪ぶりを満喫していること...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜な夜な池のほとりに迷いだして来るので...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...夜な夜な悪魔が豌豆を搗きにやってきそうな御面相の持主であることを嗅ぎ出した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
... 夜な夜な ものが そこへ 消えていくのです ―― とくに チーズとか ベーコンとか...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう訳 「ちょびひげサミュエルのはなし」
...夜な夜な、物置(ものお)きやうまやの中、または青空の下の木のかげにねむったあわれな子どもが、いまは歴史(れきし)に由緒(ゆいしょ)の深い古城(こじょう)の主人であった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...静かな寒い夜な夜な...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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