...そのためしさはに多かりでげす...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...近藤君の著と共に、古書を讀みわけむものに、裨益多かりかし...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...『もとはずつと多かりき...
大町桂月 「吾嬬の森」
...其他種々の点に於ても称揚すべきもの多かりしを知りぬ...
太宰治 「盲人独笑」
...別して辛抱の力をためす機会も多かりし...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...特に人才の選叙に於て當を得ざるもの頗る多かりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...主として韓国に出入する日本人の行為に基くもの多かりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...初めは彼れを喜ばざるもの多かりしに拘らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...帝国党は最も腐敗の黴菌多かりし国民協会の変形のみ其腐敗したるや固より久しと謂ふ可しされば政党は総べて腐敗す可きものなりや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...公の意見を聴くの機会に接すること益々多かりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其の頃には松多かりしが次第に枯死し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...心うごかす人多かりけり...
中里介山 「大菩薩峠」
...陰(かげ)なりけるが多かりしかば...
一葉 「暗夜」
...我郷里(伊予)にて幼き時に見覚えたる様はなほをかしき事多かり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...南太平洋に太古今よりも遙かに島數多かりしが...
南方熊楠 「秘魯國に漂著せる日本人」
...わがはらからは皆賢(かしこ)くおとなしかりしにわれ一人父母(ちゝはゝ)の良き教にそむく事多かりしが...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...何れは勝れたる人々の作の嬉しかりしが多かりし中にも...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...漁業の根源にもこの方面からもう一度観察すべき事柄が多かりそうな気がする...
柳田国男 「海上の道」
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