...四郎の所謂馬鹿な路を歩きしことが多かりしやう也...
大町桂月 「近藤重藏の富士山」
...今年は秋になりて雨多かりし爲め...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...枯枝(かれえだ)のみぞ多かりける...
高山樗牛 「瀧口入道」
...其他種々の点に於ても称揚すべきもの多かりしを知りぬ...
太宰治 「盲人独笑」
...浪子が同窓の涙をおおうて見送れるも多かりき...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...公の意見を聽くの機會に接すること益々多かりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...故陸奥伯の如き亦学問に於て彼れに師事する所多かりしと余は彼が果して読書の才あるや否やを知る能はずと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...寧ろ彼れを粗豪の一木強漢と思ふもの多かりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...応募者には知名の大家折々小遣取(こづかいと)りにいたづらするもの多かりし由...
永井荷風 「書かでもの記」
...其俸領亦多かりしかば...
蜷川新 「天皇」
...山暗し灯の多かりし湯本とてはた都とてかひあるべしやさすがに山奥の庭は暗い...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...とにかく今日半開と呼ばるる回教諸国などなかなかえらい発明も多かり...
南方熊楠 「十二支考」
...古来老樹大木のみありて社殿なき古社多かりし...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...何れは勝れたる人々の作の嬉しかりしが多かりし中にも...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...一五 生きているかと思う場合多かりしこと少なくとも血を分けた親兄弟の情としては...
柳田国男 「山の人生」
...不思議の多かりそうな場処を知って力めてこれを避けていた...
柳田国男 「山の人生」
...うれたき事ども多かりし中に...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...小国といへどか程に人は多かりしとただ驚かるるばかりなりと言い...
吉川英治 「私本太平記」
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