...即ち仏恩をも報ずる所以(ゆえん)だ...
芥川龍之介 「捨児」
...十二時を報ずるステーシヨンの工場の汽笛が...
石川啄木 「葬列」
...十二時を報ずるステーションの工場の汽笛が...
石川啄木 「葬列」
...その刻限は恰(あだ)かもその向うに見ゆる学士会院の屋上に聳(そび)えている時計台の時計が二時を報ずる所謂(いわゆる)丑満刻(うしみつこく)で...
岩村透 「不吉の音と学士会院の鐘」
...錦町に移つてから轉宅の事をお霜婆さんに報ずる序に...
高濱虚子 「續俳諧師」
...新聞の報ずるところによると幸いに当局でもこの点に注意してこの際各種建築被害の比較的研究を徹底的に遂行することになったらしいから...
寺田寅彦 「天災と国防」
...其は彼の妻の死を報ずるはがきであった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...廊下にかかつてゐる柱時計が十二時を報ずると...
北條民雄 「道化芝居」
...彼の報ずるところに依りますと...
牧野信一 「附「歌へる日まで」」
...使これを海王に報ずると...
南方熊楠 「十二支考」
...近年も諸大洋で見たと報ずる人少なからず...
南方熊楠 「十二支考」
...晩に至って果核水食の類を与え試むるに皆飲食せず、さてはと人を走らせ覗(うかが)うとこの客果していまだ行かず、帰り報ずると、呉、猴を打ち殺ししまったと出(い)づ...
南方熊楠 「十二支考」
...時計始めて渡来した時これを鶏の時を報ずるに比べて明人(みんじん)が時鶏と書いたは...
南方熊楠 「十二支考」
...再縁せば親切なる佐太郎主に遇(あ)い見ることも……恩を報ずることも出来まじ...
宮崎湖処子 「空屋」
...並河(なみかは)総次郎さんがわたくしに黄檗の錦橋碑の事を報ずる文であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...二月になってから苦戦を報ずるばかりだった島原からは...
山本周五郎 「日本婦道記」
...それは十時半を報ずる黄金製の置時計の音であった...
夢野久作 「女坑主」
...そしてそこに蓄えてある兵糧をどしどし漢中へ移送していると、たちまち、報ずる者あって、「たいへんです...
吉川英治 「三国志」
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