...お前ひとつ算盤(そろばん)をおいてみろ」さきほどの荒い言葉の埋合せでもするらしく...
有島武郎 「親子」
...芸術品のために払はるる無意味の金嵩(きんがさ)は彼等の貧弱なる趣味の埋合せをしなければならない...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...唯(たつた)一つ女の手が握れるので埋合せがつく...
薄田泣菫 「茶話」
...この埋合せをしているのである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...その埋合せに、下水溝が街路の真中を流れていたが、――それはともかく流れる時だけである...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...そうでもしなけりゃ、埋合せがつかん...
直木三十五 「寺坂吉右衛門の逃亡」
...それは感心と差引いて埋合せておく...
中里介山 「大菩薩峠」
...差引き埋合せがついたとする...
中里介山 「大菩薩峠」
...その埋合せの帰りがけの一仕事としては持って来いだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...この遺憾(いかん)の部分の埋合せをしようと思い定めました...
中里介山 「大菩薩峠」
...空しく流離の中に失はれた青春の埋合せの爲に...
中島敦 「盈虚」
...あるいはこういう所へ出て来てお話をするとかして埋合せをつけているのです...
夏目漱石 「道楽と職業」
...それでも一つだけ埋合せになる点を見つけた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...その埋合せになるというのは大部分は次の点にあった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...別な書類をその埋合せとして受け取ったりするのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...その埋合せに幾時間でも待つ気になった...
松本泰 「日蔭の街」
...つまり大原に対する損を我々の方で埋合せるに違いない...
村井弦斎 「食道楽」
...その埋合せをあぶらやに頼んだところが...
矢田津世子 「凍雲」
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