...以上の手記にあるようなことに因るのであろう...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...とりもなおさず人間そのものを視ることの深浅に因ることと考えられる...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...嚢陽(じょうよう)累歳(るいさい)孤城(こじょう)に因る湖山に豢養(けんよう)して出征せず識らず咽喉(いんこう)形勢(けいせい)の地公田枉(ま)げて自ら蒼生(そうせい)を害す秋壑は怒って誹謗者を遠流に処した...
田中貢太郎 「緑衣人伝」
...貧窮流離に因る戸數及人口の減失...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...無煙火薬の形を管状にする方が有利であるということを論じた論文が全集の第五巻に出ているのはこういう機縁に因るのである...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...最初の鏡花がすばらしく当つたのにも因るものであらう...
徳田秋聲 「亡鏡花君を語る」
...心臓弁膜症に因る脳軟化症である...
外村繁 「澪標」
...「因る」それが前の「た」と共になり進行の道すじと関係すると...
中井正一 「言語は生きている」
...これは何(なん)に因るのであろう...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...他の情実に因るものである事が...
永井荷風 「来訪者」
...即ち全く泥土の噴出に因るものたるを知る...
長塚節 「草津行」
...私は詩(うた)はこの皺に因るものと思つてゐる...
中原中也 「小詩論」
...それは夢多かりし幼時を過ごしたフランドルの哀愁にも因るのであらう...
中原中也 「デボルド―※[#濁点付き片仮名ワ、1-7-82]ルモオル」
...茅花抜くといふのは紀子さんが「茅花抄」といふ歌集を出したのに因る...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...確かに圓朝の技倆に因るものであると...
正岡容 「我が圓朝研究」
...此の如く前後の取扱に相違あること一はその人の性質に因り一は参謀と管理部の間に一応の掛合ありしに因り一は総督府内より参謀へ云々せしに因る等多少の原因ありと覚ゆれど風説は暫(しば)らく記さず...
正岡子規 「従軍紀事」
...畢竟(ひっきょう)苦痛は熱の高低に因るよりも体の強弱に因る事多きか...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...知識それ自身の有限な性質に因る...
柳宗悦 「工藝の道」
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