...隠れ蓑や隠れ笠のあつた祖国の昔を嘆ずるものも...
芥川龍之介 「僻見」
...余は霧の如きものの常に身邊を圍繞して晴れざることを嘆ずる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...衣類其他は他より差入はなきも別に不自由を嘆ずる模樣なし...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...僕は折々自分のからだのはなはだ頑健なのを嘆ずることがある...
大杉栄 「獄中消息」
...我が生の須臾なるを嘆ずることをやめよ...
大町桂月 「北總の十六島」
...喜怒哀楽を持つ生きたわれわれ凡夫(ぼんぷ)の美をその中に見ることの尠(すくな)いのを嘆ずるのも已(や)むを得ない...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...別にその孤独を嘆ずるわけでもなし...
太宰治 「鉄面皮」
...嘆ずるものである...
直木三十五 「大阪を歩く」
...孤独を嘆ずる寂寥(せきりょう)悲哀の思(おもい)はかえって尽きせぬ詩興の泉となっていたからである...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...これ司税者の常に嘆ずる所...
原勝郎 「貢院の春」
...満目(まんもく)恰(あたか)も造化の秘密に囲まれて唯(ただ)人智の浅弱を嘆ずるのみなれども...
福澤諭吉 「人生の楽事」
...滿目恰も造化の祕密に圍まれて唯人智の淺弱を嘆ずるのみなれども...
福澤諭吉 「人生の樂事」
...ねえ」「……強い……何にしても強い……」嘆ずるように左楽老人が口を開いた...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
......
三好達治 「わが路ゆかむ」
...世俗の共に見聞する者を以て之を嘆ずる也...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...今日の社會でも――さういふ脾肉を嘆ずる不遇な人間といふものは何日の世の中にもある...
吉川英治 「折々の記」
...嘆ずるには及びません」と...
吉川英治 「三国志」
...こうもポカンとするものかと嘆ずるように...
吉川英治 「随筆 新平家」
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