...試煉と勞苦とに喘ぐ人間共通の運命に照し出す時...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...お末は喘ぐやうにして水を求めて居た...
有島武郎 「お末の死」
...白い細い煙が喘ぐ様に真青な空に昇るのを見て居ると...
有島武郎 「かんかん虫」
...喘ぐように、彼の大きな口が動いた...
海野十三 「千早館の迷路」
...喘ぐ双馬を傍らに駐むれば王は命下し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...喘ぐやうな息づかひが...
徳田秋聲 「和解」
...それから一寸間を置いて、喘ぐような声で、「急いで来たものだから息が切れて...
豊島与志雄 「月明」
...ふっ……ふっと喘ぐような急速な呼吸をしていた...
豊島与志雄 「生と死との記録」
...「綱手――」月丸は、荒い息を、吐き出すと同時に、喘ぐ声で叫んだ...
直木三十五 「南国太平記」
...呼吸が喘ぐように...
直木三十五 「南国太平記」
...ホッとして静かに喘ぐ様なこととなる...
中井正一 「「壇」の解体」
...何をするツ」その下に泥を嘗(な)め乍ら喘ぐ聲は誰とも解りません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...喘ぐやうに訴へた...
原民喜 「雲雀病院」
...僕は喘ぐやうに、その家の扉をそつと押す...
原民喜 「魔のひととき」
...喘ぐ呼吸がこまかく...
山川方夫 「愛のごとく」
...喘ぐようにうすく唇をひらいたまま...
山川方夫 「その一年」
...暴々しく喘ぐ息と……伊兵衛は路上の雪の仄明りにそれを見やりながら...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...あの真暗な闇の中に喘ぐ...
蘭郁二郎 「魔像」
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