...名匠はわれわれの知らぬ調べを呼び起こす...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...春風について起こし得るあらゆる感じを呼び起こすところに「や」の働きはあるのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...校長先生の時ならぬくしゃめが生徒の間に呼び起こす笑いなどには道徳的の色彩がある...
寺田寅彦 「自由画稿」
...その呼び声の呼び起こす旧日本の夢幻的な情調もだんだんに消えうせて行くのは日本全国共通の現象らしい...
寺田寅彦 「物売りの声」
...かくすることによって新しい必然を呼び起こす処の...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...之が上部構造の運動を呼び起こすと考えることによって...
戸坂潤 「科学論」
...然るに赤の感覚がこのような意味で青の感覚を呼び起こすのではない...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...之が上部構造の運動を呼び起こすと考えることによって...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...いつしか文学技術そのものと不可離に結びついているような想定を呼び起こす点があるのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...そういう命名法は恐らく多分に不満を呼び起こすに相違ない...
戸坂潤 「認識論としての文芸学」
...おそらくはありもしない感情を呼び起こすかもしれないだろう...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...君の同情を呼び起こすために...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...感覚が麻痺したようなこの地では新たな興奮を呼び起こすのは容易ではない...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...その特定の色度の観念を自身で呼び起こすことは可能であろうか? おそらく「可能だ」という意見を持たない者はいないと思われる...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...彼女を呼び起こすことの出来ない時には...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...僕も春の呼び起こす追憶や感覚の...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...呼び起こす声を聞いて甲斐は眼をさました...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...後に来る物語を呼び起こすべき強い力を持っているが...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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