...白い風がそこをしきりに吹き抜けた...
梅崎春生 「狂い凧」
...入口から風が吹き抜けると...
梅崎春生 「桜島」
...吹き抜けるように洞内にひびいた...
梅崎春生 「桜島」
...何もかも風のようだ! 私は私の胸の空洞を吹き抜ける風の悲しい密度を感じながら...
梅崎春生 「風宴」
...全員の上を湿った五月の風が吹き抜けた...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「いえ、いえ、ラゴーフにはもう!」
...一陣の涼風が颯(さ)っと吹き抜ける感じがした...
太宰治 「散華」
...それから大声で(それは麦畑の穂の列を吹き抜けて行く...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...自分ははるか中空をもつと高い方を何ものにも遮(さまたげ)られることなく悠々と巨大に傍若無人に吹き抜けて行くのであつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...ひとかぜ部屋を吹き抜けねば...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...「灰色に空一面を蔽つた雪雲から吹き下す寒い風がこの道路を吹き抜けてゐる...
中谷宇吉郎 「小さい機縁」
...冷い風が吹き抜けてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...白々と体の中を風が吹き抜けるやうな静けさにもどる...
林芙美子 「瑪瑙盤」
...寒い風が身を切らんばかりに吹き抜けていくのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...岩肌をさわやかに吹き抜ける海風が浮かんでいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...広大な平原を限りも無く吹き抜けて行く...
本庄陸男 「石狩川」
...一陣の寒風が颯つと吹き抜けた概で...
牧野信一 「病状」
...護謨林を香吹き抜けし士乃道(セナイミチ)士乃(セナイ)に着く...
横光利一 「欧洲紀行」
...けれど藤夜叉の胸には風の音ぐらいにしかそれは吹き抜けていなかったのだ...
吉川英治 「私本太平記」
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