...入口から風が吹き抜けると...
梅崎春生 「桜島」
...吹き抜けるように洞内にひびいた...
梅崎春生 「桜島」
...全員の上を湿った五月の風が吹き抜けた...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「いえ、いえ、ラゴーフにはもう!」
...その一つ一つの工場の間を爽(さわや)かな風が吹き抜けている感じで...
太宰治 「惜別」
...その室と室とを通ずる扉(ドア)は空気がどの室をも自由に吹き抜けられるようにと開(あ)け放してあったので...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...床下を風が吹き抜けるように造ってある...
中谷宇吉郎 「白い月の世界」
...「灰色に空一面を蔽つた雪雲から吹き下す寒い風がこの道路を吹き抜けてゐる...
中谷宇吉郎 「小さい機縁」
...一陣の冷たい妖風が会議室を吹き抜けたような気がした...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...胸のあたりは北風の吹き抜けで...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...大体吹き抜けの空筒(からづつ)で何でも隠さないところがよい...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...岩肌をさわやかに吹き抜ける海風が浮かんでいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...広大な平原を限りも無く吹き抜けて行く...
本庄陸男 「石狩川」
...吹き抜ける風が目立って冷めたくなるのである...
本庄陸男 「白い壁」
...自づと涼風の吹き抜ける深々とした木陰で...
牧野信一 「創作生活にて」
...しきりにすさまじく凩(こがらし)が軒端を吹き抜け...
正岡容 「小説 圓朝」
...往来を吹き抜けて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...護謨林を香吹き抜けし士乃道(セナイミチ)士乃(セナイ)に着く...
横光利一 「欧洲紀行」
...正季は体の中を何かに吹き抜けられる気がした...
吉川英治 「私本太平記」
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