...厳然たる事実がある...
...彼女の厳然たる警告に従って行動することにした...
...彼の厳然たる命令により、会議は中止となった...
...厳然たるルールを守りましょう...
...彼らは厳然たる証拠に基づいて事件を解決した...
...さつきの厳然たる態度は消えてしまつた...
芥川多加志 「四人」
...厳然として椅子に凭(よ)り...
泉鏡花 「海城発電」
...一瞬にして天空に飛び去ったことは飽(あ)くまで厳然たる事実であった...
海野十三 「地球盗難」
...厳然(げんぜん)と立って...
海野十三 「地球要塞」
...今も昔のままに厳然と残っている城門を矢鱈(やたら)に出たり入ったりしながら...
太宰治 「惜別」
...女王のごとくに冷然とし厳然としてさっきのままの姿で佇んでいる妻の前へ戻って来たかは...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...そうしてそれは皇室の一系であることが厳然たる古来の事実であるからであると共に...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...もちろん物理学の場合には自然という客観的存在が厳然として控えているから...
寺田寅彦 「物理学圏外の物理的現象」
...之は厳然たる事実問題にぞくする...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...金椎(キンツイ)でもなければ、この室を驚かす者はないはずのところを、それも外から窓を押破って入ろうとする気配は、穏かでないから、駒井も、厳然(きっと)、その方を眺めると、意外にも窓を押す手は白い手で、そして無理に押しあけて、外から面(かお)を現わしたのは、妙齢の美人でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...厳然とでも形容したい石垣の上に...
長谷健 「天草の春」
...ホリシス神の御名に依って処断せむと欲するものなり」読み終った判官の一人は厳然としてダメス王の鼻に問いました...
夢野久作 「鼻の表現」
...世界の帝国主義が事実上に高潮しつつある事を厳然として指摘するかと思えば...
夢野久作 「鼻の表現」
...」という厳然明白な定義...
横光利一 「夜の靴」
...「そう厳然と立ち通しでは大変です...
吉川英治 「三国志」
...そんな厳然たる史実をとって...
吉川英治 「小説のタネ」
...秀吉の代りとして、そこにいよと命じられた小姓の加藤虎之助は、(主命もだし難く……)といわんばかりな顔して、迷惑を怺(こら)えながら、厳然と、両手を膝において坐っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...天下はまだ厳然として平家のものである...
吉川英治 「源頼朝」
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