...芸術的価値において卑しかるべき区々たる小銅像の建設にあるのではないか...
芥川龍之介 「松江印象記」
...近世の神話学の勃興以来、日尚浅くして、神話学の学説に関する学者の意見、区々として、未だ一定すること能わず...
高木敏雄 「比較神話学」
...区々の意見を陳述せんと欲するゆえんなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...我輩豈一の星亨氏に重きを置きて区々の言を為すものならむや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...或は浅草今戸町その外処々の辻々へ貧窮人等が張札をして区々の苦情を演(の)べたるうへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしそこへ来ると意見が区々(まちまち)で...
夏目漱石 「明暗」
...ところが所謂鋭い声となると区々(まち/\)なことを云つてゐる...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...こうなる上は区々(くく)たる浮世の事に乱されずに...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...その原因については諸大家の学説区々(まちまち)で今に落着せぬ(大正二年版『ゼ・ブリタニカ・イヤー・ブック』一六〇頁)...
南方熊楠 「十二支考」
...又指図の区々(まち/\)なのを不平に思つたが...
森鴎外 「大塩平八郎」
...答案は区々(まち/\)であつた...
森鴎外 「大塩平八郎」
...筆者区々(まちまち)になっていて...
森鴎外 「渋江抽斎」
...報道が区々(まちまち)でよく分りませんが...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...いかに方向が区々(まちまち)であるか...
柳宗悦 「工藝の道」
...新旧年齢のきわめて区々(まちまち)なる...
柳田國男 「地名の研究」
...つい最近まで実は各地区々であった...
柳田国男 「木綿以前の事」
...つまり天下の政治を云為(うんい)する結社が区々たる知事風情(ふぜい)の恩義を蒙(こうむ)るなぞいう事は面白くないという気持であったらしいが...
夢野久作 「近世快人伝」
...将軍の名はひとり南方のみではなく、かねがね北地にあっても雷のごとく聞いていましたが、はからずも今日、拝姿を得て、こんな愉快なことはありません」玄徳が、まずいうと、「いやいや、まことに、区々たる不才...
吉川英治 「三国志」
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