...いまさらどうにも動かしがたいのだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...動かしがたい至言である...
種田山頭火 「其中日記」
...今や動かしがたい明瞭な兆候となつて現れてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...自分の動かしがたい希望を告げて...
徳田秋声 「爛」
...動かしがたい傲慢(ごうまん)性のみであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一挙手一投足の末に至る迄(まで)此(この)「我(われ)」が認識しつゝ絶えず過去へ繰越(くりこ)してゐるといふ動かしがたい真境(しんきやう)である...
夏目漱石 「点頭録」
...動かしがたい運命の厳(おごそ)かな支配を認めて...
夏目漱石 「門」
...動かしがたいことをじっとこらえているようだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...(中略)洋装した職工の団体の静に練り歩く姿には動かしがたい時代の力と生活の悲哀が現れてゐたやうに思はれた」「改造」と云ひ...
正岡容 「大正東京錦絵」
...その頃から次第に読書階級の間に動かしがたい地位を占めてきた漱石のものを比較的多く読んだように思う...
三木清 「読書遍歴」
...武家時代の社会で君臣という動かしがたい社会の枠の中に...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...平民的でありながら動かしがたい身分関係とそのしきたりにしばられている...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...あなたの中にとび込んで黒子になってしまいたいという動かしがたい願望です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...哲学上の対立(動かしがたいもの)とされていた対立を説明しているところを...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...おそらくこれは動かしがたいものであろう...
武者金吉 「地震なまず」
...動かしがたい真理の礎(いしずえ)を見出す...
柳宗悦 「工藝の道」
...動かしがたいものになって...
山川方夫 「待っている女」
...その印象は動かしがたいものになる...
山本周五郎 「山彦乙女」
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