...若し有れば私は勇んで歸つて來る...
石川啄木 「硝子窓」
...ともかく私は喜び勇んで大連を後に旅順へ向かったのだった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...今一人と求めしに、前川義三郎氏とて、豆腐屋を業とせるが、山登りが好きなれば、人夫賃を雇賃に充てて、豆腐を製造する人を雇い、喜び勇んで、我が人夫となれり...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...喜び勇んで、之に應ず...
大町桂月 「十和田湖」
...」と勇んで、昨日(きのう)のところへ行(い)ってみると、小面(こづら)にくいたらありゃしません...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...あれに乗ろう!」と勇んで友人達に号令し...
太宰治 「老ハイデルベルヒ」
...その頃、近所のお百姓から耳よりのもうけ話ありという事を聞き、夫婦は勇んで、或る秋晴れの日、二人そろってその者の家へ行ってくわしく話の内容を尋ね問いなどしている留守に、猿の吉兵衛、そろそろお坊ちゃんの入浴の時刻と心得顔で立ち上り、かねて奥様の仕方を見覚えていたとおりに、まず竈の下を焚(た)きつけてお湯をわかし、湯玉の沸き立つを見て、その熱湯を盥(たらい)にちょうど一ぱいとり、何の加減も見る迄も無く、子供を丸裸にして仔細(しさい)らしく抱き上げ、奥様の真似(まね)して子供の顔をのぞき込んでやさしく二、三度うなずき、いきなりずぶりと盥に入れた...
太宰治 「新釈諸国噺」
...と呼びかけて捕虜が首肯(うなず)くとよろこび勇んで煙草屋に駈けつけ...
太宰治 「惜別」
...一時間も前から靴をはいて勇んで飛び廻っていた...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...乳母のところへ喜び勇んで...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...樋口が喜び勇んで報告に来た...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...勇んで観せて貰つた...
牧野信一 「淪落の女の日記」
...それでもカン蛙は勇んで家を出ました...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...二人は喜び勇んで...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...金吾はよろこび勇んで紙入れを出しかけたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...太史慈はよろこび勇んで...
吉川英治 「三国志」
...夏侯尚は勇んで立ち...
吉川英治 「三国志」
...籠城(ろうじょう)の退屈に、やや倦(う)みかけていた城兵は、よろこび勇んで、浅井が城を茶の子と仰っしゃる赤飯茶(せきはんちゃ)の子強茶(こわちゃ)の子と、大声あげて歌い出した...
吉川英治 「新書太閤記」
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