...おおっぴらにその人たちの中へ割り込む訳にもゆかなかった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...何も知らんくせに自信たっぷりの顔つきで僕たちの話の中に割り込む...
太宰治 「眉山」
...夫婦さし向いのチャブ台の間へ必ずリリーが割り込むのを...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...夫婦さし向ひのチヤブ台の間へ必ずリヽーが割り込むのを...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...」「顔――身なり――気づいたことは?」とホームズはしびれを切らして割り込む...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...連中の間へ割り込むと...
徳田秋声 「足迹」
...許可地以外に喰(は)み出ることを許されない盛り場としてはそこへ割り込むのも容易ではなかった...
徳田秋声 「縮図」
...列の中に割り込むというような...
中谷宇吉郎 「抗議する義務」
...まだかかりゃしませんよ」と重吉が割り込むように弁解したので...
夏目漱石 「手紙」
...それでも割り込むやうに狹い部屋に入つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...息子ハーバートと私との間に割り込む構成です...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...彼はいつもその隣席へ割り込むのであった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...いつでも割り込むことが出来るのである...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...わたしの挿話はここと思う場所に臨機応変に割り込むのであって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その筋の閻魔帳(ブラックリスト)に割り込む...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...僅かな資本では割り込む隙がございません...
横光利一 「上海」
...反絵は彼らの中へ割り込むと今まで勝ち続けていた一人の兵士の前に突きたった...
横光利一 「日輪」
...――今では大坂城の京橋口に御番頭(ごばんがしら)として詰めてござるが、順慶堀の川ざらいには、土をかついでござった牢人衆であったに)そんなうらやましい噂を、町ではよく聞くが、さて、又八がだんだんに見るところでは、(世の中というやつは、まるで石垣だ、きっちりと、使われる石は組んであって、後から入る隙(すき)はねえものだ)すこし疲れて来たが、また、(なあに、蔓(つる)の見つからねえうちが、そう見えるんだ、うまく、割り込むまでが、むずかしいが、何かへ取ッついてしまえば)と思い直して、間借している馬具師のおやじへも、就職(くち)をたのんでおいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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