...やがて又初一念を思ひ起いた顔色で...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...まだ執念深く初一念を捨てないで...
芥川龍之介 「邪宗門」
...初一念(しょいちねん)の国士の大望は決して衰えたのでも鈍ったのでもなかった...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...とうとう初一念(しょいちねん)を貫(つらぬ)いて...
海野十三 「沈没男」
...久作が椿事に遭って生命からがら帰って来たのを感ちがいした喜助は、初一念を貫いて、あれから直ぐ後で、鉄路の露となって消えてしまった...
海野十三 「仲々死なぬ彼奴」
...合同の初一念も、今はきれいに忘れ去ったのだろう」そのあとで、ふッと大きな溜息を洩らした...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...閣下の歴史及び内閣組織の初一念より察すれば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...閣下の歴史及び内閣組織の初一念より察すれば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...これは初一念とは違うのだが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...捕物帳という、かりそめの仕事をするに当って、この初一念が、私を鼓舞(こぶ)したことも考えられないではない...
野村胡堂 「銭形平次打明け話」
...扨(さて)々忠臣義士も当てにならぬ、君臣主従の名分論も浮気なものだ、コンな薄(うすっ)ぺらな人間と伍を為(な)すよりも独りで居る方が心持が宜いと説を極(き)めて、初一念を守り、政治の事は一切(いっさい)人に任せて、自分は自分だけの事を勉(つと)めるように身構えをしました...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...梨の花青し 圓朝の墓どころ(昭和癸未睦月下浣於 巣鴨烟花街龍安居)作者第一話 初一念一「……」クリッとした利巧そうな目で小圓太の次郎吉は...
正岡容 「小説 圓朝」
...ついに玄正は初一念をひるがえした...
正岡容 「小説 圓朝」
...初一念への執念深さ...
三好十郎 「恐怖の季節」
...自分は甘んじて犠牲になるから初一念を貫けと励ましてくれた上に金六円の為替が封入してあった...
武者金吉 「地震なまず」
...品は初一念を翻(ひるがへ)さずに...
森鴎外 「椙原品」
...地上に最初に出現した時の初一念? とその無限の霊能が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...初一念の怒号をつづけて...
吉川英治 「新書太閤記」
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