...「蘭の鉢を庭へ出せよ」と物柔らかに命じながら主公出で来られぬ...
饗庭篁村 「良夜」
...盲目の老人と共に出で来る...
芥川龍之介 「上海游記」
...社の裏の木蔭より婦人(おんな)二人出で来れり...
泉鏡花 「紫陽花」
...里の方(かた)へ出で来つ...
巌谷小波 「こがね丸」
...「天皇御謀反(ごむほん)」の新熟語も出で来(きた)りたるなれ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...――と能(のう)がゝりの足どり怪しく明治卅二年十一月三日の夕方のそり/\新橋停車場の改札口を出で来れるは...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...供養(くよう)の卒塔婆(そとば)を寺僧にたのまむとて刺(し)を通ぜしに寺僧出で来りてわが面を熟視する事良久(しばらく)にして...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...又も一(いつ)の苦悶は出で来(きた)りぬ...
福田英子 「母となる」
... 妻にもと幾人(いくたり)思ふ花見かな破笠(はりつ)花見の中に交(まじ)りて行けば美人が綺羅(きら)を着飾りて沢山出で来る故に...
正岡子規 「俳諧大要」
...果物も培養の結果段々甘美(うま)いものが出で来るやうに成つたが...
正岡子規 「病牀六尺」
...ただ余が先に余り些細なる事を誤謬(ごびゅう)といひし故にこの攻撃も出で来しなればそれらは取り消すべし...
正岡子規 「墨汁一滴」
...呪師羊の角もて呪したがなかなか出で来ぬから...
南方熊楠 「十二支考」
...ただ怪しんで跡より跡より出で来て殺された例も多く読んだから攷(かんが)うると...
南方熊楠 「十二支考」
...客至って饌(せん)を設くればすなわち出で来るは礼なり...
南方熊楠 「十二支考」
...お登和が君に差上げないのを残念に思っている」と勧(すす)むる背後(うしろ)へそうっと出で来れるお登和嬢「大原さん...
村井弦斎 「食道楽」
...妻君が勝手より出で来り「アラ貴郎(あなた)...
村井弦斎 「食道楽」
...山男何処よりとも無く出で来りて又蔵を負ひ...
柳田国男 「山の人生」
......
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??