...将来美人画に進もうという兆しがそのころからあったとみえて...
上村松園 「あのころ」
...その点においては「猿蓑(さるみの)」の選者として去来の兄弟分に当たる凡兆か...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...これはなんだかむしろ薄気味の悪い凶兆のように思われるのに...
寺田寅彦 「柿の種」
...病気か衰弱の兆候だからね...
豊島与志雄 「囚われ人」
...近くは雨をみざる兆なり抱かばやと没日のあけのゆゝしきに手圓(たなまど)さゝげ立ちにけるかも渚をとほく北にあたりて葦茂りて草もおひたれば行きて探りみんとおもへどこのあたり嘗てなでしこをみずといひにければおしなべて撫子欲しとみえもせぬ顔は憂へず皆たそがれぬ構内にレールを敷きたるは濱へゆくみちなり...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...秋の日の上れども晴れぬ心地なるは不吉の兆なり...
夏目漱石 「薤露行」
...天ノ人ヲ生ズルハ億兆皆(みな)同一轍ニテ...
福沢諭吉訳 「アメリカ独立宣言」
...僕が預って置く」私は思掛けずにモニカの肖像を手に入れたので再び彼女に邂逅(めぐりあ)う前兆のような気がして嬉しかった...
松本泰 「日蔭の街」
...アフリカの黒人も家近く棲むを吉兆として懼れず(シュルツェ著『フェチシスムス』五章六段)...
南方熊楠 「十二支考」
...この津浪の前兆として...
武者金吉 「地震なまず」
...肆(ほしいまま)な係恋(あこがれ)の兆(しるし)だ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...「なにかよくないことの前兆(ぜんちょう)だぞ...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...謀反の兆(きざし)でもあれば...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...由良は丁度魔物でも見る前兆のような恐怖に襲われていたときとて...
横光利一 「馬車」
...億兆の人の生活を一片の既定した貞操倫理で律することの出来ないのは明白である...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
...そんな予兆が現れないわけはありません」「なるほど...
吉川英治 「三国志」
...そいつを旦那の手柄(てがら)にさせてえと思いましてね」「訴える? 何をだ」「あの兆二郎という奴は...
吉川英治 「増長天王」
...幕府瓦解(がかい)の兆(ちょう)をあらわした...
吉川英治 「増長天王」
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