...死は當時の自分を威嚇してゐたのである――併し心の生命が傷つくと共に死の恐怖も亦其新鮮なる姿を失つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...凡ての人の現實的不一致が眞理の存在を傷つくるに足らねばこそ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...お前たちを見守る父の心は痛ましく傷つく...
有島武郎 「小さき者へ」
...お互いの友情に傷つくような事があっては残念ですから...
太宰治 「新ハムレット」
...時に王族としての体面を傷つくることを知りつつも...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...然し要するに自他を傷つくる爆弾であった事も諍(あらそ)えません...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それが、かちっと、触れて、音立てた時には、どっちかが、傷つくか、殺されるかの時だった...
直木三十五 「南国太平記」
...心も傷つくのはあたりまえじゃありませんか」「ところがね...
中里介山 「大菩薩峠」
...これが傷つくと危険であったり致死的である...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...最後に我が国全体の性格は混ぜ物処理によって傷つく...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...父上の名誉が傷つくことはないだろう」ビートリスの青白い唇にだんだん赤みが戻ってきた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...傷つくもの十七名...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...狗声に応じ奴を傷つく...
南方熊楠 「十二支考」
...傷つけんとして傷つくるにあらず...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...おほかたは険(けは)しき方(かた)に先(ま)づ行(ゆ)きて命傷つく...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...鶏舎の群鶏(ぐんけい)がみな躁狂(そうきょう)して傷つく例もありますから...
吉川英治 「三国志」
...勿論、織田の将士で、傷つく者も多い...
吉川英治 「新書太閤記」
...相搏ち相傷つく筑波の麓の柵に...
吉川英治 「平の将門」
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