...私の偽らない心持のなかでは...
谷譲次 「踊る地平線」
...忙しい――我不関焉!枯草原のそここゝの男と女葬式はじまるまでの勝負を争ふ枯草の夕日となつてみんな帰つた明日を約して枯草の中これらの句は二三日来の偽らない実景だ...
種田山頭火 「行乞記」
...感情を偽らないこと...
種田山頭火 「其中日記」
...ただ感情を偽らないようにして生きていたことが...
種田山頭火 「独慎〔扉の言葉〕」
...偽らない申し条を聞いて...
直木三十五 「南国太平記」
...偽らないで、加勢があると云っても、果合を拒むような自分でないのに、武士らしくもないと、思った...
直木三十五 「南国太平記」
...お関は偽らない心で今日死のうか明日死のうかと云う日を続けた...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...「君にもし心たがはば松浦(まつら)なるかがみの神をかけて誓はんこの和歌は我輩の偽らない感情がうまく表現できたと思います」と監は笑顔(えがお)を見せた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...思の外正直で情を偽らないらしいので...
森鴎外 「食堂」
...鼻の表現がその本人の意志を偽らないと同様に...
夢野久作 「鼻の表現」
...偽らない言葉だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...偽らない感情そのまま...
吉川英治 「新書太閤記」
...親しくみたい」偽らない気もちはそれである...
吉川英治 「新書太閤記」
...偽らない自分に問うてみると...
吉川英治 「新書太閤記」
...お慈悲をもってこの後(ご)の安住を老骨へおさずけ下されい」親鸞の前へ出た三郎盛綱の偽らない物語りはこうだった...
吉川英治 「親鸞」
...まず偽らない現実です」「対立などは困る」「ですからはっきり拙僧の申したように...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...というのが偽らない多くの気持であったにちがいない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...白いベッドの中に見出していたというのが偽らないぼくの気もちやら姿であった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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