...個々の民族の上には此等の民族の相互關係によつて成立する一つの「人類」が存在することは...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...個々の法則はわれわれの観点のようなものであり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...個々不連続な時点の列と考えている...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...形態を決定するものは個々事物の性格であるように見える...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...処が個々のものは差異性をこそ持て...
戸坂潤 「科学方法論」
...カントが「外感」の形式と呼ぶものは感性知覚が常に空間的な関係に於て与えられるということを意味するのであるがそれには未だ個々に就いて知覚の空間的な順序が何であるかは考えられていない...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...所謂インテリゲンチャ――それは個々のインテリゲント分子ではなくインテリゲンチャ層として階級的意義を持った社会身分を指しているのだ――は...
戸坂潤 「技術の哲学」
...個々の現象に就いては交互決定があろう...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...のみならず夫々個々の科学者のやり口による所謂個性をさえ有っている...
戸坂潤 「思想としての文学」
...個々の具体的な問題...
戸坂潤 「読書法」
...個々の結晶の形となると...
中谷宇吉郎 「南極・北極・熱帯の雪」
...具体的に個々の衣服(きもの)について始めて価(あたい)がきまるのである...
新渡戸稲造 「自警録」
...全ての個々の実例において大いに意識されているので...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...なぜなら唯絶對的な全體の聯關のうちに於てのみ個々のものは眞に理解されるからである...
三木清 「歴史哲學」
...作家活動の全体または個々の中に...
三好十郎 「恐怖の季節」
...一つの物体は一族を統括し個々の変化が各家を表わす右の次第であるから...
柳田國男 「名字の話」
...この中に、ある者は討死し、ある者は勝(か)ち名乗(なの)りをあげ、また或る者は、傷を負い、卑怯の名をうけ、勇者のほまれを剋(か)ちとり――そして、よく見れば、人間個々が、永世にかけての、奇異なる運命を作っているのでもあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...従って個々の航海は彼にとっては『実験』にほかならない...
和辻哲郎 「鎖国」
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