...奈何せ私も然う思つてだのでごあんすアハンテ...
石川啄木 「足跡」
...其力到底人性の要求を飽足するに足らざるを如何せむ...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...何せ草ぼうぼうの廃園なんかを...
太宰治 「庭」
...何せはっきり云うてくれへんさかい分らへんねんけど...
谷崎潤一郎 「細雪」
...何せみられる方が一人ぽっちであった...
徳永直 「白い道」
...而も彼れの位地及び人物は此の點に於て黨人の望を繋ぐに足らざるを如何せむや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...是れ哲學者にして政治家に非ざるを如何せむ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...斯かるものでこの人生を如何せんやという思いが強い...
豊島与志雄 「情意の干満」
...「何せえ慾張った名前ですな...
豊島与志雄 「野ざらし」
...ダダイストが大砲だのに女が電柱にもたれて泣いてゐましたリゾール石鹸を用意なさいそれでも遂に私は愛されません女はダダイストを普通の形式で愛し得ません私は如何せ恋なんかの上では概念の愛で結構だと思つてゐますに白状します――だけど余りに多面体のダダイストは言葉が一面的なのでだから女に警戒されます理解は悲哀です概念形式を齎しません...
中原中也 「(ダダイストが大砲だのに)」
...一家妻妾群居の支那流を演ずるが如き狂乱の振舞もあらば之を如何せん...
福沢諭吉 「新女大学」
...何せこんどは一ぺんにあの水面までおりて行くんですから容易ぢやありません...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...卵に声なきを如何せん...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...口では喧ましく言うても親爺さんも何せ年をとりなすったから……とのたよりに...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...……何せい、それと報(し)らせてくれた者がありましたので、聞くやいな、われら両人にてすぐに毛利家の使者が滞留(たいりゅう)している城外の寺院へ駆けて行きましたので」「よく気がついた...
吉川英治 「黒田如水」
...佐々木、早よう何とかならんかな」「ならぬかとは」「ご処置の決定だ」「そこは、鎌倉表においても、あらゆる議事を尽しておりましょうが、ほかならぬ前天皇のことですから」「うかと断(だん)を下(くだ)せぬのは分りきっているが、何せい、こう延々(のびのび)では、ここが堪(たま)らぬよ、仲時もほとほと疲れた」「まこと、今暁のように、残党どもの出没もあり、ややもすれば、先帝奪回とか、先帝御殺害などの風説もあっては、お気の休まるひまもありますまい」「それらはまあいい...
吉川英治 「私本太平記」
...何せい肩の荷が下りんでな」「ま...
吉川英治 「新・水滸伝」
...宗廟と会同とは諸侯にあらずして如何せん...
和辻哲郎 「孔子」
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