...伝え聞く、摩耶山利天王寺(とうりてんのうじ)夫人堂の御像(おんすがた)は、その昔(いにしえ)梁(りょう)の武帝、女人の産に悩む者あるを憐(あわれ)み、仏母(ぶつも)摩耶夫人(まやぶにん)の影像を造りて大功徳を修(しゅ)しけるを、空海上人入唐の時、我が朝に斎(かしず)き帰りしものとよ...
泉鏡花 「一景話題」
...そして浅井が家を持ったということを伝え聞くと...
徳田秋声 「爛」
...伝え聞く、悪源太義平の寵愛(ちょうあい)を受けた八重菊、八重牡丹の姉妹は、都にも稀れなる尤物(ゆうぶつ)であったそうな...
中里介山 「大菩薩峠」
...また伝え聞く南朝の勇士...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを伝え聞く輩が遠近(おちこち)より熊谷の処へ何千何万という程押しかけて来たが...
中里介山 「法然行伝」
...吉田操子先生から伝え聞くぼくにも分つた...
野上彰 「本因坊秀哉」
...おそらく彼の食事についてはただ妹の口から伝え聞くという以上の我慢はできなかったのだろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...伝え聞く、箱館(はこだて)の五稜郭(ごりょうかく)開城(かいじょう)のとき、総督(そうとく)榎本氏より部下に内意を伝えて共に降参せんことを勧告(かんこく)せしに、一部分の人はこれを聞(きい)て大(おおい)に怒り、元来今回の挙(きょ)は戦勝を期したるにあらず、ただ武門の習(ならい)として一死以(もっ)て二百五十年の恩に報(むくい)るのみ、総督もし生を欲せば出でて降参せよ、我等(われら)は我等の武士道に斃(たお)れんのみとて憤戦(ふんせん)止(とど)まらず、その中には父子諸共(もろとも)に切死(きりじに)したる人もありしという...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...伝え聞くところに依ると...
夢野久作 「暗黒公使」
...伝え聞く数千年前の「木乃伊(ミイラ)の化粧」式な怪奇趣味にまで...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...甲府の城下民は伝え聞くと...
吉川英治 「上杉謙信」
...伝え聞くや、呂布はこの時とばかり、城を出て攻め寄せて来るにちがいない...
吉川英治 「三国志」
...かくと伝え聞くや...
吉川英治 「三国志」
...光秀の死を伝え聞くとともに...
吉川英治 「新書太閤記」
...伝え聞くところに依ると漢文の小冊子で享保年間の刻になり...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...兄君のお旗上げと伝え聞くなり...
吉川英治 「源頼朝」
...伝え聞く武蔵を高く評価する者と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...伝え聞くところによると...
和辻哲郎 「露伴先生の思い出」
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