...諸公の便宜たるを信ずるは諸公の随意に任ずるも可なり...
芥川龍之介 「文部省の仮名遣改定案について」
...江戸の通人を任ずる緑雨の眼からは田舎出の学士の何にも知らないのが馬鹿げて見えたのは無理もなかった...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...タダの奉公人でも追出すような了簡(りょうけん)で葉書一枚で解職を通知したぎりで冷(す)ましているというは天下の国士を任ずる沼南にあるまじき不信であるというので...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...二葉亭が自ら本領を任ずる国際または経済的方面の研究調査にはやはり少しも同感しないで...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...実務家が自から任ずるほどな難かしいものではない...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...もし政府がその保管に任ずることが出来ず...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...新たに船長に任ずる...
海野十三 「火薬船」
...彼らの多くは自ら為政家をもって任ずるという弱点があるね...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...改進の木鐸(ぼくたく)をもって任ずる人にしてなお旧日本のために支配せらるるものあるはなんぞや...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...大臣は天皇に對し輔弼の責に任ずるは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...我儕の任ずる所もまた甚(はなはだ)重からずや...
中江兆民 「『東洋自由新聞』第一号社説」
...旅行通を以て任ずるやからでも...
中里介山 「大菩薩峠」
...国土防衛に任ずる軍隊から殺されるのは当然だと思った...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...ただ凡人は自ら公冶長(こうやちょう)を以て任ずることは出来ぬ...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...みずから朝廷守護の位置に任ずることもできるのだ」もちろんこれは仮定だよ...
山本周五郎 「新潮記」
...「自ら王将を以て任ずる奴は天下に掃き棄てる程居る...
夢野久作 「近世快人伝」
...右大将に任ずるとは...
吉川英治 「親鸞」
...これを子遠に任ずることに決す...
吉田松陰 「留魂録」
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