...僕は男根隆々たる清家(せいけ)の少女を以て任ずるものではない...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...頭領をもって任ずる人々は多少笑止な立場に身を置かねばなるまい...
有島武郎 「宣言一つ」
...劇場のマネジヤーを以つて任ずる内山がゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...江戸の通人を任ずる緑雨の眼からは田舎出の学士の何にも知らないのが馬鹿げて見えたのは無理もなかった...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...タダの奉公人でも追出すような了簡(りょうけん)で葉書一枚で解職を通知したぎりで冷(す)ましているというは天下の国士を任ずる沼南にあるまじき不信であるというので...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...恐らくその心事に立入って見たら新聞通信員を踏台(ふみだい)として私設大使を任ずる心持であったろう...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...そして彼らの内にある者は早くすでに立派にキリスト教を「卒業」して今は背教者をもって自から任ずる者もあります...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...これを任ずるという事は困難である...
大隈重信 「勢力の中心を議会に移すべし」
...日本ではただ何処か知らない霊界に於ける仏教護勇の役に任ずる大力の理想的荘厳としてしか観られなかった...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...世の平民主義の仇敵をもってみずから任ずるの士はこれをもってモンテスキュー...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...旅行通を以て任ずるやからでも...
中里介山 「大菩薩峠」
...甲州入墨で江戸ッ子をもって任ずるがんりきの地声ではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...南海の騎士を以て任ずるサモア人の間に在って...
中島敦 「光と風と夢」
...此某は英語を喋舌(しやべ)る天才を以て自ら任ずる男で...
夏目漱石 「それから」
...この某は英語を喋舌(しゃべ)る天才を以(もっ)て自から任ずる男で...
夏目漱石 「それから」
...然(しか)り而(しこう)して日本国中その責(せめ)に任ずる者は誰(た)ぞや...
福沢諭吉 「日本男子論」
...女史の滞在中有志家を以て任ずる人の夫人令嬢等に議(はか)りて...
福田英子 「妾の半生涯」
...その日は終日女梁山泊(おんなりょうざんぱく)を以て任ずる妾の寓所にて種々(いろいろ)と話し話され...
福田英子 「妾の半生涯」
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