...とまた首を持ちあげ頸を折るみたいにして仰向くのであつた...
高見順 「かなしみ」
...立ち留まって仰向くと...
夏目漱石 「永日小品」
...心持仰向く癖があった...
夏目漱石 「それから」
...と良寛さんは仰向く...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...車は一瞬仰向くやうに空を見て...
北條民雄 「大阪の一夜」
...その時突然蟇のやうに仰向くと...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...また仰向くようにして飲み干してしまった...
正岡容 「寄席」
...輝やく首環、仰向く唇、足の中へ辷(すべ)る足...
横光利一 「上海」
...武蔵、なかなか元気でおるな」沢庵は、声のする大樹の下へ、草履を運んで行きながら、「元気はよいらしいが、近づく死の恐れに、逆上しての、気ちがい元気ではあるまいな」程よい所に足をとめて、仰向くと、「だまれっ」武蔵の再びいう声だ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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