...が、若殿様は、一向それにも御頓着なく、三日にあげず、御文やら御歌やら、あるいはまた結構な絵巻やらを、およそものの三月あまりも、根気よく御遣(おつかわ)しになりました...
芥川龍之介 「邪宗門」
...三日にあげずにその辺をうろつき廻り(たとえばどこの田圃の石橋はどうなっているとか...
犬田卯 「瘤」
...それで五助ちゃんは三日にあげず山登りをするんだね...
海野十三 「雪魔」
...それからというものは三日にあげずやって来て...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...そこに突つ立つてゐたのは、旅商人らしい一人の男で、三日にあげず、彦山から槻の木へ通つてゐるので、茶店の爺さんとは見知り越しの仲でした...
薄田泣菫 「小壺狩」
...三日にあげず寄合つて異な言(こと)を言ひ出して...
塚原蓼洲 「兵馬倥偬の人」
...また昔のように三日にあげず遊びに行った...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...三日にあげず訪ねて来た...
徳田秋声 「縮図」
...こちらへこしてからも私は三日にあげず怖い夢に魘(おそ)はれて夜(よる)よなか家ぢゆう逃げまはらなければならなかつた...
中勘助 「銀の匙」
...三日にあげず通ひ詰めて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三日にあげず通い詰めて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...残して来た子供のことを三日にあげず泣いて話したが...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...三日にあげずに彼の家へ遊びにきた...
平林初之輔 「二人の盲人」
...三日にあげず買い物籠を提げては昼間おみえになりましたよ」原さんが言った...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...三日にあげず五六十ズツもかっておくんなさらア...
三宅花圃 「藪の鶯」
...……死んだ方がましだと思うことが三日にあげず有るだから...
三好十郎 「おりき」
...三日にあげず来ている三人が...
山本周五郎 「おれの女房」
...男は狛家(こまけ)に仕える高麗村郷士(こまむらごうし)のひとりで、三日にあげず、御隠家様の御機嫌取りと、月江の顔を見に通うのを怠らない久米之丞とは、元より隔(へだ)てのない懇意であります...
吉川英治 「江戸三国志」
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