...もう万年青(おもと)の御手入(おていれ)はおすみですか...
芥川龍之介 「動物園」
...万年青や葵などの植木鉢が置き並べられてあるその間をはなはだ巧みにそれこそ足音ひとつさせずにやって来ては...
上村松園 「画室談義」
...万年青(おもと)の名品を五百鉢から持っていた物数寄(ものずき)であった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...相撲(すまふ)や万年青(おもと)のそれと同じやうに横綱もあれば...
薄田泣菫 「茶話」
...万年青の上の方、壁に七福神の卑俗な額が掛っていた...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...私は立って行ってその万年青をほめ...
豊島与志雄 「失策記」
...いっそ万年青をよして柳にしてみようかというような気にもなり...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつ来て見ても万年青(おもと)の葉ばかり丹念に洗っているってね...
夏目漱石 「門」
...万年青ヲ愛スル富家翁ノ臭味ト一様...
※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]上漁史 「好古小言」
...赤い絹糸で万年青が行儀わるく育たないように輪を廻(めぐ)らしてあった...
長谷川時雨 「神田附木店」
...三年前『万年青番付』の東の大関の位に坐ったきり動かぬという逸品で...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...万年青がひとつ弱ったんだが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...霧噴きは棚の下の木箱の中にある筈だ」職人はハッと万年青から手を離すと...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...この万年青の鉢の底にあるお前の印籠の高肉彫を見たら...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...それを万年青の底へ隠した...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...毒薬が溶けて万年青を弱らせるようになった……水をやればやるだけ枯れる度合もひどかろうというもんじゃ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...明治時代の蘭や万年青(おもと)...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...明治の初年は例の万年青(おもと)の流行...
山本笑月 「明治世相百話」
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