...彼は一隅に座っていた...
...全体の中でも一隅を担う存在だ...
...彼女は一隅に引きこもりがちだ...
...この町には一隅に名物がある...
...彼は自分の一隅で静かに暮らしている...
...現代の或る一隅に確(たしか)に有ると私は思う...
石川啄木 「性急な思想」
...貧民埋葬埋葬所の一隅に衆人合葬の地を設く...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...強力なる圧搾器でもって空気を圧し、パイプとチェンバーの間を何遍も通していると、装置の一隅から、美しい空色の液体空気が、ほの白い蒸気をあげながら滾々(こんこん)と、魔法壜の中へ流れ落ちていた...
海野十三 「人間灰」
...一隅に身をちゞめ...
大町桂月 「房州紀行」
...中一年を置いてまた庭の一隅(いちぐう)へ移(うつ)し植えた二尺八寸廻(まわ)りの全手葉椎(マテバシイ)が...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...アカシアの植わった小さな広場の一隅(ぐう)が見え...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一隅(いちぐう)に陣取ってしゃべり立てていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そして広場の寂しい露天の一隅(いちぐう)で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...略して文芸欄(ぶんげいらん)の一隅にのみ載せて...
夏目漱石 「思い出す事など」
...土山の一隅(ひとすみ)が少し欠けて...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...ちょっと御覧なさいヨ」庭の一隅(いちぐう)に栽込(うえこ)んだ十竿(ともと)ばかりの繊竹(なよたけ)の...
二葉亭四迷 「浮雲」
...場所は花やしきの一隅で...
山本笑月 「明治世相百話」
...寺の方丈の縁先ともいっていい曲り角の一隅のその庭には...
横光利一 「旅愁」
...信長は一隅の柿の木の下に佇(たたず)んで旭日(あさひ)にてらてら耀(かがや)いている真っ赤な実の...
吉川英治 「黒田如水」
...席の一隅に起立した...
吉川英治 「三国志」
...すると、一隅から起って、慨然とさけんだ者がある...
吉川英治 「三国志」
...訴えの中には、山野へ避けた難民の代表者もいて、庁の一隅で、それを訊く高ノ師直にどなりつけられ、二の句もなく恐れ縮んでいるようだった...
吉川英治 「私本太平記」
...彼の心の一隅には...
吉川英治 「新書太閤記」
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