...いかにもものぐさらしいし...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...おまけに木部は一日一日とものぐさになって...
有島武郎 「或る女」
...かうした無感覚さと、ものぐささと、愚しさとの澱み滞つてゐる水のほとりにゐて、芹のみは早くも春の足音を気づいてみづみづしい新鮮な茎をそなたざまへとさし伸べてゐるのみか、芳烈な春の香を魚の腹のやうに冷えきつた葉つぱのひとつびとつに沁み徹らせてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...いま木下さんが骨のずいからのものぐさをしているのは...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...このように、作者は、ものぐさである...
太宰治 「創作余談」
...くれぐれも平素の物臭(ものぐさ)な癖を出さないように...
谷崎潤一郎 「細雪」
...のろのろとものぐさそうで...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「カシタンカ」
...ものぐさのおかげで大臣にも富豪にも泥坊(どろぼう)にも乞食(こじき)にもならずにすんだのかもしれない...
寺田寅彦 「柿の種」
...横田があの通り懶惰(ものぐさ)だから...
豊島与志雄 「反抗」
...「ほんとに懶惰(ものぐさ)でいらっしゃいますね...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...仕官をするにはものぐさい...
中里介山 「大菩薩峠」
...ゆき子のそのものぐさな様子を...
林芙美子 「浮雲」
...ものぐさなロロが...
林芙美子 「瑪瑙盤」
...例のものぐさの癖が頭をもたげた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...ものぐさからでもあつたらうが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...寡黙なものぐさな冥想的な気分に誘われていったし...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...寿江子のものぐさが夕飯に着物着かえて現れたという...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...高楼にあらわれた三色旗の天気予報旗をものぐさそうに眺めた...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
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