...春の霙(みぞれ)の降る日なり...
石川啄木 「悲しき玩具」
...暑中休暇がをはつて、十月のなかば、みぞれの降る夜、やうやく脱稿した...
太宰治 「猿面冠者」
...雨に交って霙(みぞれ)が降った...
田山花袋 「田舎教師」
...夜半の霙(みぞれ)で竹の葉が真白になっていることもあった...
田山花袋 「田舎教師」
...霙(みぞれ)は雨と雪の混じたもので...
寺田寅彦 「凍雨と雨氷」
...みぞれはやがて雪と変わり...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...霙(みぞれ)や雪(ゆき)や雨(あめ)が時(とき)として彼等(かれら)の勞働(らうどう)に怖(おそ)るべき障害(しやうがい)を與(あた)へて彼等(かれら)を一日(にち)其(その)寒(さむ)い部屋(へや)に閉(と)ぢ込(こ)めた...
長塚節 「土」
...一般に水蒸気の凝縮によって大気中から降下するものには雨、雪、霙(みぞれ)、霰(あられ)、雹(ひょう)など沢山の種類があり、それらの生成機構はそれぞれ異った性質を持っているのであるが、霙や霰のことについては後に改めて触れることとする...
中谷宇吉郎 「雪」
...ぱらぱらと霰(みぞれ)まじりに初雪が降った...
中谷宇吉郎 「雪三題」
...お前の「大変」が降るようじゃ」「霙(みぞれ)と間違えちゃいけません――兎も角...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いかならん影をもとめてみぞれふる日にもわれは東京を戀しと思ひしにそこの裏町の壁にさむくもたれてゐるこのひとのごとき乞食はなにの夢を夢みて居るのか...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...みぞれのような雨...
林芙美子 「新版 放浪記」
...五月になってもたびたび霙(みぞれ)がぐしゃぐしゃ降り...
宮沢賢治 「グスコーブドリの伝記」
...大きなみぞれでしたと云った...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...前日は夕方一寸みぞれが降って...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...みぞれが降っていた...
山本周五郎 「花も刀も」
...みぞれ降る日を――一椀の食にも窮して...
吉川英治 「大岡越前」
...お千絵様みぞれ模様の冬空になった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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