...またぞろ浅草へ行きたくなった...
高見順 「如何なる星の下に」
...一服する間もなく又候(またぞろ)夜なべに取り掛かるという始末であった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...またぞろ夏がやって来て...
太宰治 「燈籠」
...またぞろ木乃伊や金貨や絵の方を眺め感嘆しかかったので...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...またぞろ私の気持を馬車馬みたいに駆り立ててしまったのであった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...またぞろ身のほど知らずに飛び立たせる決心をさせてしまったのであった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...ここでもまたぞろ医者が邪魔を入れるのです...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...乙にすました顔をしてまたぞろ〈那覇〉へとってかえす...
久生十蘭 「金狼」
...それに刺戟されてまたぞろ芝居が病みつきになり...
久生十蘭 「ハムレット」
...散らばつてゐた家の者はまたぞろ/\出て來て一ところ/\に集つた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...またぞろ哄笑して...
吉川英治 「私本太平記」
...またぞろ民部(みんぶ)の策(さく)にのせられたか」と...
吉川英治 「神州天馬侠」
...――さすれば信長は、またぞろ、長嶋の二の舞だろう」と、観察をくだして、ひたすら一面の雲ゆきばかり空恃(そらだの)みにしていたわけだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...またぞろ、地方の武力や野心の徒に利用されると」「いや人心は次第に義昭という人物へ、あいそをつかして行くでしょう...
吉川英治 「新書太閤記」
...信長なき後、秀吉にとって、せっかく平和になるかと思われたものが、またぞろ、天下を二つにわかち、諸州にわたる大戦争が眼前に来たものとして、人心は極度な不安にくるまれているという...
吉川英治 「新書太閤記」
...またぞろ百人ほどな者が来て...
吉川英治 「新・水滸伝」
...心には祖先神仏の加護をいのり、身には権叔父の白骨を結(ゆわ)いつけて、(やわか草木を分けても捜し出さずにおこうか)と、またぞろ、松尾要人(かなめ)の門を叩き、そこでさんざん毒づいたり詮議立(せんぎだ)てした結果が、却って、がっかりしたものを負わされて、今――この二条河原の堤(つつみ)まで戻りかけて来たところであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...……またぞろ、父の名に、累(るい)を及ぼしてはならぬゆえ、生命だけは助けておくが」城太郎は、前へ出て来た...
吉川英治 「宮本武蔵」
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