...停車場前のいか屋という旅館へひとまず泊ることとし、何はともあれ、まず第一に、山河二百里を蹴破り来(きた)りしこの鉄脚を、日本海の荒浪に洗わんものと、海岸を指(さ)して出かけた...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...「まず第一にとりかかることは...
海野十三 「恐竜島」
...入席したらまず第一に...
太宰治 「不審庵」
...教授はまず第一に...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「古書の呪い」
...まず第一に発展がないという...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...そこでは存在者に就いて、それが存在するものである所以の「存在」という概念を、そうした範疇を、まず第一に、と云うのは「存在者」を分析するための方法から云って第一番に、検討しなければならない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...まず第一に哲学と他学問との相違点を明らかにするといい...
戸坂潤 「思想としての文学」
...なる程インテリ論者自身は大抵の場合インテリで、之を「自分」の問題として提出するのだから、従って之をインテリ層という社会的主体の問題として押し出すのも、一応さし閊えないようだが、併し実はもっと切実な主体の問題は、インテリの場合に於ては、その知能(インテリジェンス)の問題の中にあるのであって、インテリが一まず一つの社会層であるかのような仮象を取り得るのも全く、この知能を標識とする限定以外に限定の原理がないのだが、この点に気をつければ、インテリ自身にとってインテリ問題の一身上の又社会上の立て方が、まず第一に、自分達の集団的なインテリジェンスを如何に用いるべきか、ということでなければならぬことが当然判る筈だ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...かくて範疇はまず第一に概念なのである...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...存在するというのはまず第一に物として存在するのである...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...まず第一に三枝君でなくては出来ないのは...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...そしてこの婦人に与えられました権利を本当に生かしまするには、まず第一に、わたくしども婦人の生活の仕方、生き方を、改革しなければなりません...
豊島与志雄 「未亡人」
...マリユスはまず第一にこう言った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...まず第一に、高さ一フートの柱を八十本立て、それから、私の身体をぐる/\まきにしている紐の上に、丈夫な綱をかけました...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...まず第一に僕はそこに辿り着けるだろう...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...何よりもまず第一に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そしてここへ着くやいな、犬殿への供御(くご)の物を、まず第一にと、ささげていた...
吉川英治 「私本太平記」
...それについてまず第一にはっきりさせておきたいことは...
和辻哲郎 「人物埴輪の眼」
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