...ぽつりと冷たい滴(しずく)が頬に触れた...
芥川龍之介 「路上」
...葉子の頭の上に張り渡された雨よけの帆布(ほぬの)の端(はし)から余滴(したたり)がぽつりぽつりと葉子の顔を打つたびに...
有島武郎 「或る女」
...そこでぽつりと切れてしまい...
池谷信三郎 「橋」
...ところどころがぽつりぽつりと残っているんだな...
梅崎春生 「狂い凧」
...水の面に黄色い花が一つぽつりと咲き残っていたりした...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...庭の隅に淋しくぽつりと立っていた...
豊島与志雄 「公孫樹」
...頭にも顔にも胸にも、ぽつりぽつりと、拭いても取れそうにないほど、その金箔がくいこんでいた...
豊島与志雄 「丘の上」
...ぽつりぽつりとごく僅な雀斑(そばかす)が見えていた...
豊島与志雄 「叔父」
...ぽつりと、遠く美しく火がともっています...
豊島与志雄 「女と帽子」
...」と彼はぽつりといった...
豊島与志雄 「変る」
...その中で庄吉は広い社会のうちにぽつりと置かれた自分の小さな運命を漠然と心に浮べたりした...
豊島与志雄 「少年の死」
...そういう異邦人めいた感懐のなかに、ぽつりと、淡い灯をともしたような、一の心像がありました...
豊島与志雄 「白藤」
...大粒の雨がぽつりぽつりと落ちてきた...
豊島与志雄 「土地」
...築山の上の小亭にぽつりと電灯が一つともっていました...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...そのぽつりとした蝋燭の光が...
豊島与志雄 「道連」
...時々(ときどき)ぽつりと凝集(こゞ)つた儘(まゝ)に落(お)ちた...
長塚節 「土」
...親子の覊絆(きずな)もぽつりと切れる...
夏目漱石 「野分」
...ぽつりと冷たいものが額に當つた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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