...何かがほろりと床へ落ちた...
芥川龍之介 「上海游記」
...泰助はほろりと落涙せり...
泉鏡花 「活人形」
...役者(やくしや)の群(むれ)にはぐれたる子供心(こどもごヽろ)のはかなさは……うちの浦(うら)のちさの木(き)に雀(すヾめ)が三羽(ば)とうまつて一羽(は)の雀(すヾめ)がいふことにやゆふべ御座(ござ)つた花嫁御(はなよめご)何(なに)が悲(かな)しゆてお泣(な)きやるぞお泣(な)きやるぞ………………今(いま)のわが身(み)につまされてほろりほろりと泣(な)いてゆく...
竹久夢二 「桜さく島」
...」と、にはかに勢ひづいて、一滴のこさず飲みほして、ほろりと酔ひ、「や、月が出てゐる...
太宰治 「お伽草紙」
...私は、ほろりとした...
太宰治 「佳日」
...白船君の歯がほろりと抜けた...
種田山頭火 「其中日記」
...覚えずほろりとした...
種田山頭火 「白い路」
...ヴェーラ・イオーシフォヴナの手紙は思わずほろりとさせるような調子で...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...やがて涙をほろりとこぼしました...
豊島与志雄 「旅だち」
...」ほろりほろりと彼女は涙を落しながら...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...屹度ね!」昌作は何故ともなくほろりと涙を落したのだった...
豊島与志雄 「野ざらし」
...ほろりと涙を落すと...
豊島与志雄 「碑文」
...親父が一生もかなしい事でござんしたとてほろりとするに...
樋口一葉 「にごりえ」
...露の世といへばほろりとせしもの...
樋口一葉 「ゆく雲」
...ほろりとするような情景だった...
久生十蘭 「あなたも私も」
...私の心は足場を失つてほろりとあの人から離れる...
水野仙子 「脱殼」
...……ああよい半日を過ごさせていただいた」「まあ、よいではございませぬか」「いやいや、ほろりと、よい頃、夜梅を見ながら寝に帰ります」「そうですか」と、尼は自身、送って出た...
吉川英治 「新書太閤記」
...ほろりと眼をうるませた...
吉川英治 「親鸞」
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