...ほそぼそと霞を破っている三日月の光を眺めながら...
芥川龍之介 「杜子春」
...あれこれ十分ほどもほそぼそと話をしていた...
有島武郎 「星座」
...ほそぼそとむらがりかかるむらさきのばらの花びら...
大手拓次 「藍色の蟇」
...ほそぼそと襖の隙間から聞えて来た...
薄田泣菫 「独楽園」
...さも幽靈が記したかのやうにほそぼそとなすり書いて置いた...
太宰治 「思ひ出」
...ほそぼそと渡世している人もある...
太宰治 「新釈諸国噺」
...ほそぼそと路が続いている...
豊島与志雄 「憑きもの」
...ほそぼそといつまでもひびいていた...
中島敦 「悟浄出世」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...ほそぼそとした白鳥の歌を傍受していると...
久生十蘭 「だいこん」
...そしてそのまま林の奥にほそぼそと消えていたり...
堀辰雄 「雪の上の足跡」
...ほそぼそと白くたち騰る烟を香立にたてゝ...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...御恩田を耕してほそぼそとくらしていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...ほそぼそと金(きん)の糸やら絹の糸...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...ほそぼそと燈(とも)る深夜の灯(ほ)かげに...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...宿の枕へほそぼそと通(かよ)ってきた音(ね)が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...嬰児(あかご)を寝せつけているらしいおしげの子守唄が、外より暗い家の中に、ほそぼそと、聞えるのである...
吉川英治 「野槌の百」
...僧院の人のすさびであろうか、どこかで、ほそぼそと、尺八の音(ね)がながれた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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