...人通りも今はひとしきりとだえて...
芥川龍之介 「偸盗」
...――するとまたひとしきり...
芥川龍之介 「偸盗」
...ひとしきり風も無く...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
......
石川啄木 「一握の砂」
...磯(いそ)の風一時(ひとしきり)...
泉鏡花 「悪獣篇」
...それが全校に行われて一時(ひとしきり)物議を起した...
泉鏡花 「婦系図」
...一時(ひとしきり)は魔の所有(もの)に寂寞(ひっそり)する...
泉鏡花 「婦系図」
...それがひとしきりはげしく風にのってきたのだ...
海野十三 「海底大陸」
...ひとしきり機関銃の雨をふらせると...
海野十三 「少年探偵長」
...清らなる聲ひとしきり...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...ひとしきり朝刊の検閲をして...
太宰治 「佳日」
...またひとしきり笑いさざめくのである...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...穴の奥でひとしきりゴオと風の音がすると...
寺田寅彦 「ある幻想曲の序」
...巣をこわされた蟻のように市外へのがれる道を埋め両手をまえに垂れのろのろとひとしきりひとしきりかつて人間だった生きものの行列...
峠三吉 「原爆詩集」
...そこで与八が、剣術の道場の前に立って考えたのは、ひとしきり、この道場から、甲源一刀流の、音無しの構えなるものが起って、幾多の剣士を戦慄(せんりつ)させたという思い出でもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...それが一仕切(ひとしきり)経(た)つと...
夏目漱石 「こころ」
...五月二十五日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕五月二十五日 第四十一信又ひとしきり雨が降って来ました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ひとしきりうたって...
山之口貘 「酒友列伝」
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