...さて、そこへひとかど、もったいらしく気どって、魔法御殿のお役人や女官たちが、しゃなりしゃなり出て来ました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「旅なかま」
...貴様も実業界では一廉(ひとかど)の人物じゃないか...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...それでひとかどの作家であった...
太宰治 「断崖の錯覚」
...自分ではその日から一廉(ひとかど)のハウスワイフになったつもりで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...彼らが何かひとかどの分別ありげな思い入れをする瞬間である...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...己も一廉(ひとかど)の財産ができる...
徳田秋声 「爛」
...ひとかどの長者となりました...
豊島与志雄 「三つの嘘」
...気魄(きはく)と想念はひとかどのものがあったにしても...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ひとかど良い心持になったものである...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...ひとかど通なことを言つてる癖に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ひとかどの婦人に対して...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ひとかどの紳士だからつて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...もうそれだけで自分もひとかどの哲学者になったつもりで思いあがっていたらしい...
三木清 「語られざる哲学」
...この人はひとかどの人物で地方官をしていたが...
武者金吉 「地震なまず」
...従って三五屋という名前は大阪では一廉(ひとかど)の大商人(おおあきんど)で通っていたが...
夢野久作 「名娼満月」
...ひとかどではあらうが...
吉川英治 「折々の記」
...柴田勝家などもひとかどの具眼者(ぐがんしゃ)にはちがいない...
吉川英治 「新書太閤記」
...和歌をよめば和歌もひとかど...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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