...(紫式部の科学的教養は体質の相違に言及するほど進歩してゐなかつたにしろ)はるかに僕を戒(いまし)めてゐる谷崎氏を感じずにはゐられなかつた...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...――恐らくは僕の尊敬する批評家XYZ君よりもはるかにつき合ひ悪(にく)いことであらう...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...諸遊星を神性あるものによってその軌道の上を動かされているというケプラーの考えに比べれば疑いもなくはるかに優れたものである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...もしユトランドの荒地がサハラの沙漠のごときものでありましたならば問題ははるかに容易であったのであります...
内村鑑三 「デンマルク国の話」
...しかしはるかに困難なことだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それを表現する音楽よりもはるかに豊富である...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...はるかによく社会的事情にも...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...規模もはるかに大きかった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...それらの部分よりもはるかに大きく巨大だと思われる...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...文明圏において知られているよりもはるかに低い隷属状態にある...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...雲の上に思ひのぼれる心には千尋(ちひろ)の底もはるかにぞ見る女院が左の肩をお持ちになるお言葉を下された...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...はるかに勝(まさ)れり...
森鴎外 「みちの記」
...それをその平生よりもはるかに高いところまで飛びあがらせることはある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしにははるかに確実であるように思われる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...宇乃の、冷静で、無感動なようすは、嫌いだと云われるより、はるかに深く、無残に彼をうちのめした...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...万頃(ばんけい)の豊田眼路(めじ)はるかにして児孫万代を養ふに足る可く...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...またはるかに明白に類型を造り出している...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...曲がり方がはるかに柔らかくなっているが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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