...これ等は風に当って非常に速くはためく結果...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...駆逐艦のうしろにはためく軍艦旗をみたとき...
海野十三 「電気鳩」
...轟々(ごうごう)となりはためくプロペラの響...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...先刻の若者たちが軒先にはためく大旗をとって担いだ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...』暫くしてからそんな事を話しているうちに忽ちピカッと光ったと同時に鳴りはためく音が聞こえた...
高浜虚子 「丸の内」
...大きな日の丸がはためく・こんなにも弱つてしまつた落葉ふむさへ・早う寝るとして寒月ののぼるところ・生きてゐることがうれしい水をくむ・こんなに痩せてくる手をあはせても十二月廿五日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...――・うぐひすうぐひす和尚さん掃いてござる・なんとよい日の苗代をつくること・山はしづかなてふてふがまひるのかげして・山かげふつとはためくは鯉幟・岩に口づける水のうまさは・若葉したゝる水音みつけた四月二十六日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...にんげんのめくられた皮膚をなめ旋風にはためく黒い驟雨(しゅうう)が同族をよぶ唇を塞ぐ列...
峠三吉 「原爆詩集」
...震え揺(ゆら)ぎはためくすべてのもの...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...旗は はたはた はためく ばかり...
中原中也 「在りし日の歌」
...はためくいなずまの光をまつまでもなく...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...はためく遠稲妻に誘われたように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...前のよりも激しく間近で鳴りはためくと共に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...はためく大きな布の上を...
本庄陸男 「石狩川」
...」僕たちは「ひらひらと打ちはためく旗」の傍らに...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...ふんわりと揺れはためく裳裾の房がパタパタと鳴る...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...あの風に乗って狂いはためく羽音を立てて橇を襲った...
横光利一 「旅愁」
...はためく草の中は真ッ暗であるが...
吉川英治 「剣難女難」
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