...やがて下からぬっと手がはいって来て...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「幸福のうわおいぐつ」
...玄関の書生がぬっと出た...
泉鏡花 「婦系図」
...錨をぶらさげた麻綱がとんでもないときに鼻さきへぬっとあらわれるので...
海野十三 「怪塔王」
...ぬっと出て来たのだった...
海野十三 「火星兵団」
...血色(けっしょく)のいい顔をぬっと店の中へ入れた...
海野十三 「一坪館」
...ぬっと白ひげのじいさんの顔があらわれました...
江戸川乱歩 「鉄塔の怪人」
...痩せ細った手がぬっと出て直助の足をつかんだ...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...角を持ち上げてぬっと迫ってくる...
田畑修一郎 「石ころ路」
...女性本人の姿が黒づくめの少年の後ろからぬっと現れる...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「同一事件」
...それから、またぬっと、頭、顔、肩、半身……そして暫く見つめて、急に引込む...
豊島与志雄 「守宮」
...花を抱(かか)えて岩の傍(そば)にぬっと現われると...
夏目漱石 「思い出す事など」
...私の目の前にぬっと馬が顔を出したので...
水野葉舟 「遠野へ」
...ぬっとはいって来るのを見る...
森鴎外 「余興」
...途端にぬっと身を起して...
吉川英治 「上杉謙信」
...その頭が天井をつくかと思うほどぬっと起ち上がった...
吉川英治 「剣の四君子」
...将門は、ぬっと、室の外に立った...
吉川英治 「平の将門」
...法師は、毛の生えた鉄拳を、ぬっと突出して、「小冠者、これが喰(く)らいたいのか」と、云った...
吉川英治 「源頼朝」
...蓑(みの)はひとりでに持ち上がってゆくように、元の釘へもどって壁にかけられ、その壁の中から煙のように出て来たかとも思える人影が、ぬっと立った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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