...なんとなれば、時は虚無であって、すべての物体には始めと同時に終りが接しているのである...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...なんとなれば、かかる治法は、その辺りにおいて一般に伝承するところなればなり...
井上円了 「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」
...なんとなれば、彼の言は三位(トリニテイ)の長たる、父なる神を指すものなればなり」火炙りの刑がこのような不届者に適用されるのは明らかだった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...なんとなれば前句と付け句と合わせてはじめて一つの完結した心像を作ることが付け句の妙味であるからである...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...なんとなればかの百貨の離合集散するゆえんのものはただこの機関あるがゆえなればなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...なんとなればその境遇の変更とその必要の刺激とは相伴い...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...なんとなれば彼らは自家の労力によりて生活するものにあらざればなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...なんとなればすべて年々産出する富は年々この軍備に供し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...なんとなればかの陸海軍の制はその先着の勢力をばその人一世一代に限りあるいはその孤子寡婦〔すなわち爵位・勲章・年金〕に限ることあるもわが封建社会はこれを拡げてその末世末代までも及ぼしたるものなればなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...なんとなればこの途上を奔らずんばいかなる俊傑といえどもただ草木と同じく朽ち果つべければなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...なんとなれば現今の形勢をつまびらかにせずんばもって将来の命運を卜するあたわざればなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...なんとなれば、昨日は東周今日は秦(しん)...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...なんとなればかの諸君子は平生は諤々(がくがく)として単純なる自由民権の主義を論弁するにかかわらず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...なんとなれば吾人の家屋はその梯(はしご)を新にしたるのみにて実は古きなり...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...なんとなれば男性の特性は活動にある...
新渡戸稲造 「自警録」
...なんとなれば、木曾の木曾義昌(きそよしまさ)、きゃつも昔は武田家(たけだけ)の忠族であったが、いまでは徳川家(とくがわけ)の走狗(そうく)となっている、かならず若君に弓をひくやつであろう...
吉川英治 「神州天馬侠」
...――なんとなれば...
吉川英治 「宮本武蔵」
...なんとなれば、雲は間もなく姿を現わし、彼方(かなた)、水面の波紋が消えて行くあたりに、また一つ雲が出て来るからである...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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