...そうして人間の生活になにがしかの貢献をすると同時に自己がかつてこの世に生存していたという実証を残す...
寺田寅彦 「柿の種」
...蛇(へび)の黒焼きとたぬきの黒焼きで人体に対する効果がなにがしか違わないとは限らない...
寺田寅彦 「自由画稿」
...懸額(かけがく)を誂(あつ)らえるとき五円なにがしか取られた...
夏目漱石 「道草」
...なにがしかの金に替へた...
林芙美子 「愛する人達」
...なにがしかの金錢にありついてゐたのである...
林芙美子 「暗い花」
...松谷鶴子殺害事件になにがしかの関係を持つと思われる有明荘の六人の居住者も...
久生十蘭 「魔都」
...銀貨銅貨をまぜて都合十圓なにがしかあつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...なにがしかのタメにはなっています...
三好十郎 「恐怖の季節」
...そこになにがしかの慰めと希望とを見出している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...手早くなにがしか紙に包んで...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...なにがしか包んで佐吉に与えた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...必ずなにがしかせしめて帰る...
山本周五郎 「百足ちがい」
...なにがしかの金を出し...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...なにがしかのお茶代にありつく趣向...
山本笑月 「明治世相百話」
...なにがしか欲しいのでござります」「そうか...
吉川英治 「新書太閤記」
...武蔵へもなにがしかの金を頒(わ)けて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...なにがしかの金であったろう...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...遺された家族へのなにがしかの親愛感によってであるらしいのに...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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