...特にそのために鰻(うなぎ)の皮を手に入れることができればなおのことであった...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...そうしたら皆んながなおのこと笑いました...
有島武郎 「僕の帽子のお話」
...そんな時はなおのこと...
梅崎春生 「Sの背中」
...なおのことその感じは強かった...
梅崎春生 「黄色い日日」
...そうして、そんな時の私は、人にもおひとよしに見えるだろうと思えば、なおのこと、私は、ポカンと安心して、甘えたくなって、心も、たいへんやさしくなるのだ...
太宰治 「女生徒」
...なおのこと悲しくて...
太宰治 「火の鳥」
...日本人にはなおのこと...
橘外男 「雷嫌いの話」
...私にも縁のねえ所じゃねえのでなおのことだ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...それが判らぬためになおのこと...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...なおのこと大飯を喰って元気を養った...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...私の去った後は、なおのこと、どうか公孫を助けてあげて下さい...
吉川英治 「三国志」
...花山院の旧内裏は、宏大なる広さだけに、なおのこと、以来の荒れかたもはなはだしく、鬼気をすらおぼえるような冷たさと暗さであった...
吉川英治 「私本太平記」
...そう聞けばなおのこと...
吉川英治 「神州天馬侠」
...呂宋兵衛の手下(てした)ときけばなおのこと!」「なおのことどうしたッ」いきり立って駈(か)けあがってきたやつを...
吉川英治 「神州天馬侠」
...三十年前の京都を見ている人々はなおのこと...
吉川英治 「新書太閤記」
...――で、王の茶店婆さんなどにしてみれば、なおのこと、掃溜(はきだめ)の鶴とも見えたに相違なかった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...なおのこと、肉親の弟をすら救うてやることのできない自分が口惜(くちお)しい...
吉川英治 「親鸞」
...たいそう馬が集まっているな」「へい、あしたは、八王子に馬市が立ちますんで、甲州の博労(ばくろう)が、たくさん上って来ております」「馬市か、道理で」「旦那あ、大菩薩から山越えでございましたか、やっぱり、馬市をご見物で?」「いや」と笑って――「馬にゃ用はねえ、江戸へゆくのだ」「でも、年に一度の大市(おおいち)、折角ですから一晩のばして、見ておいでなさいまし、江戸の者なら、なおのこと、いい土産話になりますぜ」「たいそう勧めるな...
吉川英治 「野槌の百」
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