...埃(ほこり)じみた寝台の帷(とばり)から...
芥川龍之介 「南京の基督」
...考えております」重い帷(とばり)が微風(そよかぜ)を受けてそよいでいる...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...夜の帳(とばり)はいよいよ迫って来て...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...そこの牀(こしかけ)や帷(とばり)などは何という名の物であるか解らないが...
田中貢太郎 「嬌娜」
...物の気配がして寝室の帳(とばり)を開けて入って来た者があった...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...隙間(すきま)もなう黒(くろ)い帳(とばり)を引渡(ひきわた)せ...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...紫がかった灰色の靄(もや)の帷(とばり)の下に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...過去と云う怪(あや)しき物を蔽(おお)える戸帳(とばり)が自(おの)ずと裂けて龕(がん)中の幽光(ゆうこう)を二十世紀の上に反射するものは倫敦塔である...
夏目漱石 「倫敦塔」
...ものゝ影が私の周りにある刺繍(ぬひ)をした古い帷帳(とばり)の上に薄暗くうつり...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
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三好達治 「測量船拾遺」
...女王様のお寝間(ねま)じみた黄絹(きぎぬ)の帷帳(とばり)が...
夢野久作 「白菊」
...彼女の白い腕(かいな)はハラリと帳(とばり)を落として...
吉川英治 「江戸三国志」
...帳(とばり)の外から大声して呼ばわった者がある...
吉川英治 「三国志」
...「さきほどから帳(とばり)の蔭でおはなしを伺っていると...
吉川英治 「三国志」
...いちど自分の幕舎(とばり)のほうへ帰って行った...
吉川英治 「私本太平記」
...幕(とばり)から次の幕へと...
吉川英治 「新書太閤記」
...知らぬふりしていさらしたのじゃ」「あちらの客衆とは――おおあの幕(とばり)の中で先刻(さっき)から博戯(ばくち)をしておった町人どもか」「大口をたたくな...
吉川英治 「宮本武蔵」
...五色の帳(とばり)が垂れていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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