...あの冷たい権高い妻にどういう風に言ったらとっくりと飲み込めるように話せるものだろうかと...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...(ラネーフスカヤ夫人に)別荘の件をとっくりお考えになって...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...とっくりと考へて勉強なさい...
坪内逍遥 「十歳以前に読んだ本」
...「あなたととっくり話しあうためなら...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...まああとでとっくり御覽なさい!)六番目のは十五で...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...とっくりと意見を試みて行ったその人と...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうして彼の云う事を、とっくり聞いた...
夏目漱石 「坑夫」
...ぽかりと手に携(たずさ)えた徳利様(とっくりよう)のものを抛(ほう)り出した...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...じゃまされずにとっくり考える時間がたっぷりとあるわけだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...とっくりと検べあげ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...とっくりごらんなさるがようごわす」と...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...向うの言い分もとっくりと聞いて...
久生十蘭 「魔都」
...ふあーーっ」といったようなことを言い始める了見になったのだろう? この私がいっぺんむらくにとっくりと膝を抱いて聞いてみたいところのものである――(作者註――このむらくのち発狂して死す)...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...我々がとっくり自分を判断するならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...このほかこの窯では徳利(とっくり)や雲助(うんすけ)も作り...
柳宗悦 「多々良の雑器」
...私は「彼」をとっくりと見ることもできない...
山川方夫 「箱の中のあなた」
...蛾次郎(がじろう)のまえにある一本の徳利(とっくり)と...
吉川英治 「神州天馬侠」
...とっくり見てごらん...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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