...ついつい足が茂くなるのだ...
芥川龍之介 「邪宗門」
...枯草(かれくさ)はついついと立っている...
魯迅 井上紅梅訳 「薬」
...ついついぐちがこぼれました...
高浜虚子 「漱石氏と私」
......
竹内浩三 「五月のように」
...ついつい一度もその演技を実見する機会がなかった...
寺田寅彦 「生ける人形」
...従って多くの人はついついすいた電車の存在を忘れて...
寺田寅彦 「電車の混雑について」
...すると鶴屋の主人(あるじ)もついついその話につり込まれて六...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...この時に盲法師は悲鳴を揚げました、「そりゃ、あんまりお情けないことでございます、お屋敷うちへ足を入れましたのは、いかにも、わたくしが悪いのでございます、お叱りを受けましても、お仕置を受けましても、お恨みには思いませんが、井戸の中へ投げ込みなさるのは、あんまりヒドウございます、それほどの罪ではございません、存じませんことでありますし、何を言いましても、眼が見えないんでございますから、ついつい、こんなことになりました、どうか、お助け下さいまし、井戸へ投げ込むことだけは、おゆるし下さいまし」盲法師は必死になって神尾の毒手から免れようとして、井戸桁(いどげた)にとりついているもののようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...ついついたまらなくなってかぶりつくまでのものだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...ついつい筆端に油の乗るようになる...
中里介山 「大菩薩峠」
...とりかかる迄がおっくうで無精でついつい延び延びになってるうちに七八年位は経過してしまう...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...ついついそれももうなくなって仕舞った...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...祖母の家に居るのだから出入に何にも億劫な事はないのだけれ共ついつい延び延びにして居て来てから七日目の晩大変好い月に気が軽くなった子は...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...ついつい其処(そこ)に居たのであった...
柳川春葉 「怪物屋敷」
...ついつい泣き寝入りに終ったというのである...
吉川英治 「私本太平記」
...週刊誌約一部ぐらいな小銭がついつい出てしまう巧い仕組みにできている...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...それが当時の編集デスクと協議のうちに、いっそ書くなら清盛の青年時代から――ということになって、ついつい、保元ノ乱以前からここまで書いてしまったのである...
吉川英治 「随筆 新平家」
...まだお乳も離れぬ幼な児ばかりと聞いておる」ついつい洟をかんだり眼を拭いたり...
吉川英治 「源頼朝」
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