...ついぞ又となかつた位でございます...
芥川龍之介 「地獄変」
...ついぞいまゝでは苦労という苦労もなされず...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...ついぞわたしに出してくれたためしがない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...たとえばからすうりの花の絵などついぞ見た覚えがない...
寺田寅彦 「からすうりの花と蛾」
...こいつはついぞない...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...京都にいた時も、新撰組の連中と島原界隈にずいぶん出入りもしたけれども、ついぞ、その道に溺れるということがありませんでしたのに、ここへ来て東雲に打込むようになったのは、全く思案のほかと言わなければなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...ついぞ手数をかけたことはないのですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼はこの二三カ月間ついぞ...
夏目漱石 「門」
...おそらく読者もついぞこれまでに見たことがないだろうと思われるような...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ついぞ経験した事がない...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...彼女の話すようなものをついぞ見かけたことのない私には...
堀辰雄 「美しい村」
...私にはお前をついぞ見かけたこともないような若い娘のように感じさせた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...私はついぞこの頃少女がそんなに眞劍さうな顏つきをして何事かを仕遂げようとしてゐるところを見たことがなかつた...
堀辰雄 「四葉の苜蓿」
...ついぞ兵野は持出したこともなく箪笥と壁の隙間に倒し放しになつてゐたものである...
牧野信一 「露路の友」
...先方はついぞ振かへつた事が無かつたのだから...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...これまでについぞ覚えない不安が襲って来た...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...よう! 新型の哲学者! ついぞ瞑想をしたことのない・ひょっこりでき上った・哲学者よ!(a)再び霊魂の問題に立ちもどるに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...他の日にはついぞ見られぬものがいろいろある...
柳田国男 「年中行事覚書」
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